個人賠償保険についてのご質問です。
最近、知人の子供が不注意で他人にケガをさせてしまい、その治療費を負担しなければならない状況になったそうです。
でも、お金の面は保険で助かったと言っていました。こういったタイプの保険について詳しく教えて欲しいです。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2017年6月5日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
個人賠償責任保険とは
個人賠償責任保険という保険になります。
保険会社や商品によっては、個人賠償責任補償、個人賠償責任特約、日常生活賠償責任補償など様々な呼び方がありますが、基本的に中身は同じ種類のものになります。
どのような時に役に立つ?
急激かつ突発的に起こった事故で、それにより法律上の賠償責任を負う場合に有効な保険ですが、身近なことで具体例を挙げてみますと、以下のケースがあります。
- 自転車で駅に向かう途中に、人にぶつかってケガをさせてしまった
- 買い物に行った時に、誤って商品を落として壊してしまった
- 飼い犬が散歩中に、通りがかった人に噛みついてケガをさせてしまった
- 子供がキャッチボールをしていて、他人の家の窓ガラスを割ってしまった
- 食事会で食事を落としてしまい、隣の人の洋服を汚してしまった
これ以外にも挙げればキリがないくらいたくさんのことが想定されます。
日常生活で第三者に対してケガをさせたり、物を壊してしまった場合が対象になります。
対象にならない場合は?
以下のような場合は対象になりません。
- 職務の遂行中の場合
- 車両、船舶、航空機の所有や使用、管理により発生した場合
- ケンカによるもの
- 他人からの借り物を壊した場合
- 同居の親族に対する損害の場合
今の中で、4つ目の借り物については借用財物や受託物を補償するものが別途あります。
加入したい場合はどうすれば良い?
個人賠償責任保険は何かの保険の特約で付けることが一般的です。
身近なところですと、火災保険、自動車保険、傷害保険などの特約に付けることができます。
保険会社や商品によって違いはありますが、例えば、ある保険会社の火災保険の特約で補償金額1億円で付けた場合、月あたりの保険料はだいたい100円くらいです。
1人1人が加入していないとダメ?
この保険は、一般的に家族の誰かが加入していれば全員が対象になります。
ご主人名義の火災保険や自動車保険の特約に付けるケースが多いです。
これにより、同居の親族、生計を一にする別居の未婚の子も保険の適用対象になります。
最近では、別居でも認知症の親を介護する子が対象になったり、同性のパートナーを配偶者とみなして対象になる商品も出てきています。
気を付けることは?
誰でもいつ加害者になってしまうかわかりません。
この保険は頻繁に使うことはありませんが、いざ起こった時には人生を左右するような金額の賠償をカバーしてくれます。
加入していると思っていたけど、実は加入していなかったという人は結構多いです。
まずは、現在加入しているかどうかをしっかり確認することをオススメします。
また、保険会社や商品によって保険の種類としては同じでも、細かな内容は異なってきます。
保険金額の上限が1億円であったり、無制限であったりの違いがあります。
また、最近ではほとんど付いていますが、示談交渉サービスというものがあるかないかの違いもあります。
自分ではよくわからないという人は専門家に相談してみることをオススメします。
保険やお金についてのご相談は小宇佐・針田FP事務所にお任せください。