株取引で確定申告は必要？対象の人や仕組みをFPが解説

株取引で確定申告についてのご質問です。

ネットで株取引をしていますが、どのような時に確定申告が必要になるのでしょうか？教えて下さい。

伊藤

私、伊藤がお答えします！

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2017年10月2日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

まず、身近なところで確定申告が必要になる人としては、

などが該当してきます。

伊藤

実際にはその他にも当てはまる場合がありますので、詳しくは国税庁のHPをご参照下さい。

株取引での確定申告は必要？

伊藤

実は、必要、不要ということが一律に決まっているわけではありません。

年間を通して株取引で譲渡益と呼ばれる利益が出れば、原則として確定申告が必要ではありますが、主に次の場合は不要となります。

ただし、上記のケースに当てはまっても、複数の口座の間での利益と損失をトータルで計算する損益通算をする場合などには、確定申告が必要な場合があります。

株取引をする場合、証券口座にて口座を開設する必要があります。

口座は次の3種類があります。

特定口座は、年間の取引の報告書を証券会社が作成してくれる口座です。

一般口座は、年間の取引の報告書などの書類を証券会社は作成しない口座です。

先ほどの3種類の口座の特徴をそれぞれ簡単にまとめますと、次の通りです。

証券会社が書類を作成してくれて、確定申告の必要のない口座。

証券会社が書類を作成してくれるが、先ほどの確定申告が不要な場合以外には確定申告が必要になる口座。

書類作成は自分で行い、先ほどの確定申告が不要な場合以外には確定申告が必要になる口座。

それぞれの特徴を見ると、確かに源泉徴収ありの特定口座が一番わかりやすく、負担も少なそうですね。

実際、ある証券会社の集計では、その証券会社の口座の全体のうち約80％の人ががこの口座を選んでいるようです。

伊藤

ただし、源泉徴収ありの特定口座がどのような時も他と比べてメリットがあるわけではありません。

源泉徴収ありの特定口座は、利益が確定する都度、税金が差し引かれて投資金額が戻ってきます。

それに対し、源泉徴収なしの特定口座や一般口座は利益が出た段階では税金が差し引かれないため、その時点で税金として引かれない資金を次の投資金として活用することができます。

取引をたくさんする人にとっては、源泉徴収がない口座の方が効率的に資金を活用できるという見方もできますね。

今回は株取引の確定申告のことでご質問を頂いたのですが、他の金融商品にもそれぞれのルールがあります。

また、投資に関しては最近ではNISA、iDeCoなどといった非課税の適用になる制度も出てきています。

税金は適正に納めるのは当然ですが、こういった制度を上手く活用することは、ご自身の資産にとってプラスに働きます。

伊藤

投資は自己責任ですので、目先のことだけを見るのではなく、しっかりと納得をした上で運用方法、運用先を決めて頂きたいですね。

株取引について、詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。