47歳男性の方からリフォーム費用についてのご質問です。
家のリフォームを考えています。築17年の戸建で子どもが来年高校生になるので間取り変更を考えていますが、外壁の修繕時期とも重なり両方の工事費用を合わせると300万円程かかる見積りとなっています。貯蓄はそれなりにはありますが、子どものこの先の進学費用などを考えると貯蓄から一括で払うのはちょっと抵抗があります。
そこでリフォームローンを考えているのですが種類も多くてよく分かりません。住宅ローンもまだ残っているのでそのあたりも踏まえてどのようなものを選べば良いのか教えてください
私、小宇佐がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年10月29日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
戸建で必要なリフォームや修繕の費用は?
一般的に築15年を過ぎたあたりから掛かり始めることが多いようです。
主な費用としては外壁補修、雨漏り防止対策、浴室やキッチンなど水回りの改装、そして質問者の方のように間取りの変更なども加わってきます。
金額も雨漏り防止の工事だけでも築15年を超しているような戸建では1回100万円以上のなる例も多く、他の内容も同時におこなうと300万円~500万円を超えてきます。
子どもにお金のかかる時期と重なりやすい
お子さんの教育費用以外にも予期せぬお金として病気の治療や入院、最近だと自然災害の対策や被害対応などの備えも欠かせません。
貯蓄をされていてもリフォーム・修繕費用などを払うことで一気に貯蓄額が減ってしまい、そう言ったいろいろなことに対応ができなくなります。
払える額は持っているけどそのお金は手元に残したままリフォームローンを使うことも考え方としては悪くないですね。
リフォームローンとは?
リフォームに使えるローンの種類は多くありますが、代表的なものを2つお伝えします。
無担保のリフォームローン
無担保のリフォームローンの金利は住宅ローンなどに比べるとやや高めですが、借入時の諸費用(保証料や事務手数料)などは金利に含まれている為、最初の負担は軽くなります。電子契約にすると印紙代も不要になり、無担保なので登記費用(抵当権設定)もかかりません。金利は2%から3%の間くらいが一般的です。
有担保の住宅ローン
有担保の住宅ローンをリフォームに使うこともできます。住宅購入時と金利は変わらないため、低金利で借りられます。変動金利が主ですが、0.4%台から0.7%くらいまでが一般的です。ただ諸費用がかかり、保証料(金融機関によっては手数料)が借入額の2.16%(消費税込)が相場で、更に登記費用や印紙代などもかかってきます。
どちらのローンを使うかは金利差と諸費用差を比べることになりますが、借入額が500万円くらいまでだと無担保ローン、1000万円を超えるような場合だと住宅ローンの方が有利になる場合が多くなります。
金利や借入期間などによっても変わってくるので試算してみることは必要ですね。
住宅ローンが残っている場合はどうする?
住宅ローンが残っている方であれば、検討したいのが借り換えとの組み合わせです。
住宅ローンを借り換えるときにリフォーム費用も上乗せして借りられる銀行は多くなっています。普通に借りると金額が多くなるだけですが、金利を下げることができればリフォーム費用や諸費用を含めても返済負担はあまり増えないケースもあります。
もし住宅ローンの見直しを長年していない場合には、今の低金利の恩恵を受けられますので充分メリットが出せる可能性はあります。
実例として住宅ローンの残債が2000万円、金利3%で残り期間が20年の方がリフォーム費用と保証料などの諸費用で500万円を新たに借りて金利を0.525%、残り期間は同じく20年として借り換えをすると、毎月の返済負担額は約11万円となり、これは借り換え前と後でほぼ同じとなります。
これくらい金利差の影響は大きいと言えます。
気を付けることはある?
低い金利のローンはほとんどの場合変動金利になるので金利上昇リスクがあるということですね。
変動金利は短期金利(短期プライムレート・政策金利)を基準にしてますので目の前で急激に上がることはないと思いますが、経済がどう動くかは予測できませんので負担が少ない分貯蓄したり、計画的な繰上返済も同時に検討されることをお勧めします。
住宅の資金のお悩みでお困りであれば、小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。