分譲マンションのメリットとデメリットは?FPの観点から解説します

マンションのメリットデメリット マネー情報

マイホームについてのご質問です。

現在マイホームの購入を検討中です。
夫は分譲マンションが良くて、私は一戸建て、夫婦で意見がまとまりません。
夫は通勤の利便性を求めているようですが、集合住宅に住んだことのない私には、マンションの良さがいまいち分かりません。
お隣通しの付き合いも煩わしそうだし、管理費ももったいないように思えます。
マンションのメリットとデメリットを教えてください。

針田
針田

私、針田がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年11月12日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

分譲マンションは利便性がメリット

針田
針田

分譲マンションは都心部もしくは地方でも駅に近い立地に建築されますから、最大のメリットは利便性です。

国交省の住宅市場動向調査報告書でも、マンションを購入した理由として「利便性が良かったから」という回答が最も多かったという調査結果が出ています。

特に公共交通機関を利用して毎日出勤をする方にとっては、身体にも時間にも優しいわけですから、今回のご相談者様のようにご主人が希望するのも分かります。

また利便性が良いというのは、年を取ってからの生活を考えるとより嬉しですよね。

高齢になって車の運転に不安を感じるとしても、公共交通機関の利用が簡単にできるわけですから。

さらにマンションにはエレベーターも付いていますし段差もほとんどない、ワンフロアで過ごせるというのも、その年代の方にとっては魅力だと思います。

セキュリティ性も高い

針田
針田

はい、建物の入り口はオートロックになっていますし、防犯カメラも付いています。

駐車場は機械式のものが多いでしょうから、車の盗難リスクはかなり低くなります。

管理人が常駐する物件も多いでしょうし、最近のマンションにはセコムなどのホームセキュリティが標準装備されています。

よく分譲マンションには管理費がかかるからもったいないという意見を聞きますが、その管理費にはこれらのセキュリティサービスが付いていると思うと、決して無駄ということではないと思います。

分譲マンションの構造上のメリット

針田
針田

今年は全国的に酷暑が続き、家の中でも熱中症になる方が多かったと思いますが、マンションに住んでいる方は、まだマシだったのではないでしょうか?

一戸建てに比べて断熱性が高いですから、夏も冬も一戸建てに比べて外気の影響を受けにくく、冬は寒暖差によっておこるヒートショックが起こりにくいです。

最近の一戸建ても全館空調などの機能を持たせることにより年々改良はされていますが、そもそもの構造上、気温による身体への負担はマンションのほうが少ないといえますね。

また、今年は台風の年といってもいいくらい、台風に泣かされました。

一戸建ての方は屋根やカーポートが飛ばされたり、外壁にものがぶつかって破損したり、かなり被害が出ています。

いっぽうマンションはコンクリート造ですから、強風による被害には遭いづらいです。

針田
針田

頑丈な建物という安心がありますね。

分譲マンションのデメリットは?

針田
針田

やはり生活音のトラブルで、これは音を出すほうも出されるほうも、ストレスだと思います。

マンションの床廻りで起こる音には2種類あり、軽いものを落としたりする時に起こる「軽量床衝撃音」と、人が飛び跳ねたりする時に起きる「重量床衝撃音」があります。

前者はカーペットなどの工夫で改善できますが、後者はマンションの構造上の問題なので、改善することは難しいと言われています。

また構造上の問題というと、地震により大きく揺れることがあります。

マンションには、耐震・制震・免震構造の3つの構造があります。

耐震は地震の揺れに耐える、制震は地震のエネルギーを逃がして振動や衝撃を和らげる、免震は地震の揺れを逃がし振動を伝わりにくくする構造です。

制震や免震が理想ですが、その分コストは高いはずです。

高層階になるほど、地震の揺れは感じやすくなるので、地震により家財が倒れてこないよう対策が必要です。

金銭面で駐車場代に注意

針田
針田

一戸建てには無い出費として、駐車場代があります。

もちろん入居者用の駐車場なので、近隣で借りるよりも賃料は安くはなっていますが、それでも住み続ける限りずっとかかると思うと結構な金額になりますよね。

車を2台持ちのご家庭だとなおのことです。

さらに駐輪場が有料の物件もありますのでご注意ください。

また金銭面ではありませんが、機械式の駐車場の場合は、サイズが大きな車は入らないことがあります。

ご自身が乗っている、もしくはこれから乗りたい車が停められないのでは困りますから、よくご確認ください。

また、駐車場から玄関までの距離があるのも、マンションならではです。

重い荷物を持っているときや、小さな子供がいる家庭には、毎日のこの距離が煩わしく感じます。

修繕積立や管理費もかかる

針田
針田

管理費については先ほど述べたように一概にデメリットとも言えないとは思いますが、住居にそういったサービスを求めない方にとっては、無駄な出費となりますよね。

また、修繕積立には注意が必要です。

これはマンションの共有部分の修繕費用を積み立てる目的で、毎月負担することになるのですが、以前このコーナーでもお話ししたように、この修繕積立金が不足している物件がたくさんあるのが現状です。

その数は全体の5割や7割ともいわれていますので、適切な積立がなされていない物件は、突然の出費もしくは資産価値の減少が考えられます。

また管理規約の見直しや大きな決め事をする際に生じる議決権には、区分所有法という法律が関係してきます。

特に重要なことを決める特別決議には、区分所有者の4分の2以上が、建て替えには5分の4以上の賛成が必要など、共同住宅ならではの煩わしさがあります。

物件ごとのメリットとデメリットを比較しよう

物件ごとで異なるこのようなメリットデメリットを、可能な限り調べたうえでご検討ください。

マイホームか分譲マンションかより詳しく知りたい人は、小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。

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