高齢化社会での医療費の備えとは?何をするべきかFPが解説!

高齢化社会 医療費の備え マネー情報

高齢化社会への備えについてご質問です。

高齢化社会ということもあり、年々医療費が増えていると聞きました。将来的を見据えて自分でしっかり準備をしておかないとダメでしょうか?

伊藤
伊藤

私、伊藤がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2017年5月13日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

医療費はどのくらいかかっている?

厚生労働省の発表によると、2015年度の医療費は約41.5兆円に上り、前年度と比べて約1.5兆円増えているようです。

1989年度では約20兆円でしたので、30年足らずで倍以上になったことになります。

年々増加傾向にあり、今後もこの流れは続くものと考えられます。

医療費が増えている原因は?

最初にご質問でもあった通り、高齢化が進んだことによるものは大きいです。

伊藤
伊藤

高齢になればなるほど、病院にお世話になる機会は増えますからね。

ただ、一番の理由は医療の発展とも言われています。

例えば、がん治療の一つである抗がん剤を見てみましょう。

近年の抗がん剤には2つの特徴があります。

  1. 対象患者が限られている
  2. 開発費がかかり、特許期間が短縮化している

特にこの2つによって抗がん剤の価格は高くなっていると言われています。

最近では、オプジーボという薬剤が年間3500万円かかり、仮に5万人の患者さんがこの薬剤を使うと、年間で約1.8兆円の医療費が増加すると試算されてています。

通常は、医療費の3割を患者さんが負担するのが一般的ですが、毎月の医療費負担の上限を設けた高額療養費制度があり、この3500万円のほとんどは公的医療保険の負担ということになります。

このままいくと医療制度が持たない?

現状の制度のまま、現状の流れが続けば、制度の維持が難しいのは予測できますね。

そんな中、2017年度において公的医療保険制度の見直しがされる見通しとなっています。

年収370万円以上の高所得高齢者の負担増、70歳以上を対象にした高額療養費の見直しです。

余力のある高齢者に一定の負担を求めるという考えのもと、毎月の医療費負担の上限を定めた高額療養費制度について、世代間の公平性、支払能力に応じた負担を求めることになります。

伊藤
伊藤

これにより、医療費の伸びを1000億円規模で抑制できると見込まれています。

増え続ける医療費に対して個人でできる対策は?

ご存じの通り、現在の日本は少子高齢化社会であり、社会保障費は膨らむ一方です。

制度を維持していくためには、残念ながら今よりも良くなる可能性は極めて低いと考えられます。

つまり、自己負担が増えていくという傾向にあります。

政府も自分の将来のことは自分で準備してねと言わんばかりに、NISAや確定拠出年金制度などで税制の優遇措置を採用し、その布石を打っています。

伊藤
伊藤

まず、自分自身でできることとしては、ムダな支出を減らし、将来を見据えて安定した投資先を見つけることが重要になります。

医療に関しては若いうちでもリスクはありますので、預貯金等の状況によっては医療保険などで備えておくことも必要になりますね。

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