引越し時の火災保険についてのご質問です。
マイホームを購入したので引っ越すことになりました。今、賃貸のアパートに住んでいるのですが、確か火災保険に入っていたと思います。
この火災保険はどうすればよいのか教えて下さい。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年3月26日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
引っ越すと何か手続きは必要?
この年度替わりの時期は進学や就職、人事異動などもあり、他の時期に比べて引っ越しする人が多いですよね。
引っ越せば役所へ転居届を出すことの認識はあると思いますが、他にも銀行やカード会社など届け出をする先は色々とあります。
今回のご質問のあった火災保険もそのうちの1つです。
引っ越しをしたら、もしくは引っ越しすることが確定した段階で所定の手続きが必要になります。
手続きの内容は
火災保険は主に建物や家財を補償してくれる保険です。
そして、契約している人の住所、対象の建物や家財の所在地を明確にしておく必要があります。
一般的には住所と対象の所在地は同じことが多いですが、引っ越しをした場合にはまずこの住所や対象の所在地を変更する手続きが必要です。
それで、火災保険の保険料を算出する際には、補償内容が全く同じ場合でも、対象の所在地の都道府県、木造、鉄骨、コンクリートなど建物の構造などによって変わってきます。
また、今回のように賃貸から持ち家に引っ越す場合、建物の構造が変わったり所有権が変わるため、火災保険自体の加入の仕方も大きく変わってきます。
火災保険の手続きのパターン
よくあるパターンとして、
- 賃貸から賃貸
- 賃貸から持ち家
- 持ち家から持ち家
- 持ち家から賃貸
が想定されます。
賃貸から引っ越す場合の注意点は?
①賃貸から賃貸の場合、建物自体は引き続き大家さんの所有物ですので、主に家財の補償と大家さんの建物に損害を与えてしまった場合に備えて借家人賠償責任補償等を確保します。
保険の基本的な形は変わりませんので、それまでの火災保険に対して住所や所在地のほか、建物の構造等の変更手続きをするか、新たに加入し直すかになります。
②賃貸から持ち家の場合、家財に加え、建物も新たにご自身の所有物になるため、建物と家財の補償を確保することになります。
この場合は新たに火災保険に加入し直すことが多いです。
持ち家から引っ越す場合の注意点は?
③持ち家から持ち家の場合、建物と家財がご自身の所有物ということには変わりません。
それまでの火災保険に対して住所や所在地のほか、建物の構造等の変更手続きをするか、新たに加入し直すかになります。
④持ち家から賃貸の場合、建物の所有はなくなりますので、家財の補償と借家人賠償責任補償等を確保する形に変わります。
この場合は新たに火災保険に加入し直すか、それまでの火災保険から建物の補償を外し、借家人賠償責任補償等を加えます。
また、例外として、持ち家を所有したまま別の持ち家や賃貸に引っ越す場合には、物件ごとに補償の確保が必要なため、新たに別の火災保険に加入する必要があります。
変更手続きを忘れるとどうなる?
変更の手続きを忘れていたからといって何か罰則があるわけではありません。
しかし、何か損害が発生した場合に、保険の契約内容と実際の内容が異なっていれば保険金を支払いを受けられない可能性も出てきます。
火災保険自体、普段の生活でしょっちゅう触れるものではないため、ご自身で色々と管理するのは難しいかもしれません。
引っ越しなど何か変更事項が生じることになった場合には、加入している保険会社もしくは担当の保険代理店へ連絡するということだけは最低限忘れないようにしたいですね。
火災保険含めたお金についてお困りごとございましたら、小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。