カーリースはお得なの?メリットやデメリット、注意点をFPが解説

カーリースはお得? マネー情報

カーリースについてのご相談です。

先日、私の友人がカーリースを利用して新しい車に乗り始めました。私自身はこれまでずっと車は購入するものだと思っていたのですが、色々調べていたら最近はカーリースを利用する人が増えているようです。次のマイカーも購入する予定で考えていますが、カーリースにメリットがあるのなら検討してみたいと思います。カーリースのメリット、デメリットを教えて下さい。

伊藤
伊藤

私、伊藤がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2021年3月22日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

カーリースの仕組みは?

「契約者の選んだ新車をカーリース会社が購入し、契約者は月々決められた使用料金をカーリース会社に支払ってその車を利用する」というシステムです。

車の名義は所有者がカーリース会社、使用者が契約者という形になります。

ちなみに、残価設定という言葉も聞いたことがあるという人も多いかもしれませんが、残価とは、購入した車を数年後に下取りとして出した場合の価値、つまり下取り価格のことです。

カーリースでは、車両価格からこの残価を差し引いた車両価格を契約月数で割って月々のリース料金が算出されます。

伊藤
伊藤

返却時の価値があらかじめ差し引かれるので、そもそも車両価格がローンよりも安いということになります。

具体的な金額例

例えば、車両価格が200万円で、契約満了時の残価が50万円だとします。

一般的にカーリースの月額料金はこの場合200万円-50万円=150万円を契約月数で割って算出することになりますので、車両価格全額を基準とするローンよりは月々の支払いは安くなります。

また、カーリースではリース料金に、環境性能割、自賠責保険料、自動車重量税、事務手数料などが含まれています。

伊藤
伊藤

つまり、購入時に必要な頭金などは不要で、月々の定額料金のみで利用することができるのです。

カーリースの利用者は増えている

個人向けのカーリースが一般的になってきたのは1990年代後半ですが、近年のカーリース市場の伸びは大きくなっています。

少し前のデータですが、矢野経済研究所のデータでは、2016年度末のリース車両の保有台数が約20万台と前年比で24.5%の伸びを見せています。

伊藤
伊藤

2024年度にはリース車両の保有台数は約481万台まで伸びると予測されています。

カーリースのメリットは?

伊藤
伊藤

主なものとしては、まず、頭金なしで初期費用が抑えられるということですね。

購入時にかかる税金や登録費用などの諸費用が不要です。それから、月々均等払いで安心ということです。

毎年忘れた頃にやってくる自動車税などのリース料金に含まれており、納付手続きも不要です。

それから、自動車販売店から有利な値引きを確保できるということです。

リース会社は販売店から大量に車を購入しているため、そのスケールメリットを活かして多くの場合、個人で交渉するよりも有利な条件で仕入れができます。

デメリットは?

伊藤
伊藤

主なものとしては、まず、契約終了時に違約金が発生する可能性があります。

カーリースでは走行距離の上限が設定されます。

この上限を超えてしまったり、クルマにキズや凹みを付けてしまった場合、契約終了時に違約金が発生してしまうことがあります。

それから、カーリースの支払総額には、リース会社の利益が含まれるため、現金での購入よりも割高になることがあります。
それから、残価額が見えているカーリースでは、月々のリース料を安くするために不適切な残価を設定してしまい、契約終了時に精算金が多く発生してしまうリスクがあります。

レンタカーやカーシェアとの違い

伊藤
伊藤

一番の違いは契約期間、利用期間ですね。

カーリースは1年から11年程度の期間、年単位で車の賃貸契約を結ぶことを指します。

レンタカーは数日、長くても1か月程度の場合が多く、旅行やドライブなどの短い期間だけ利用するのが一般的です。

カーシェアは15分単位などで予約でき、1時間未満や数時間程度の短時間での利用がほとんどで、近所への買い物や送迎などで利用されています。

車の利用方法でお得かどうかは変わる

伊藤
伊藤

車は利用の仕方でお金のかかり方も大きく変わってきます。

みなさんそれぞれの生活スタイルもありますし、一概にどの利用方法が良いということは難しいです。

しかし、普段の生活スタイルの中で、購入して所有するよりもカーリースの方が経済的に済む人もいるかもしれませんし、利用頻度等を考えるとカーシェアでも十分という人もいます。

車は継続して利用する人が多いアイテムですので、生活スタイルに合わせて利用の仕方を見直すことで、長期的にムダな支出を抑えられることにつながるかもしれません。

車のローンや支払いについて、詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。

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