会社員と自営業の違いは?FPが制度面での違いを解説

会社員と 自営業の違い マネー情報

会社員と自営業の違いについてのご質問です。

この前、自営業をしている知人が会社員は羨ましいと言っていました。確かに、福利厚生制度など色々あるとは聞いていますが、そんなに違うものなのでしょうか?上手く活用できることなどありましたら教えて下さい。

伊藤
伊藤

私、伊藤がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2017年12月4日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

会社員は恵まれている?

何をもって恵まれているかということもありますが、確かに、福利厚生については恵まれていると言えますね。

伊藤
伊藤

これは、会社員の他、公務員にも当てはまります。

福利厚生とは、給料以外に得られる報酬のことで、社会保険料の一定割合を負担してくれたり、住宅手当、交通費、家族手当などの支給が当てはまります。

これにより、会社への定着率が安定したり、勤労意欲が向上するなど、プラスの効果があると見られています。

具体的にはどういったものがある?

例えば健康保険ですね。

会社員や公務員の場合、毎月給与から天引きされていると思いますが、保険料の半分は会社が負担してくれているのです。

つまり、実際の保険料の半額だけ負担しているのです。

病院にかかった場合、通常は医療費の3割負担となりますが、高額療養費制度といって、1ヶ月にかかる医療費の上限額を抑える制度があります。

高額療養費制度は会社員や公務員でなくても同じようにありますが、会社員や公務員の場合、勤め先によっては独自の健康保険組合にて運営している場合もあり、その場合には、一般の高額療養費度よりもさらに手厚い補助が受けられる場合があります。

また、傷病手当金といって、所定の条件下で会社を休んだ場合、最長1年半の間、給料の約3分の2を受け取ることができる制度もあります。

伊藤
伊藤

これは、自営業の方にはない制度です。

他には何かある?

厚生年金ですね。

先ほどの健康保険と同様、会社が保険料の半分を負担してくれています。

先ほどの健康保険は病院へ行くなどしないと給付は受けられませんが、厚生年金は公的年金ですので、老後の生活の中心になる可能性が極めて高いものです。

伊藤
伊藤

この厚生年金保険料の半分を会社が払ってくれているということです。

それから、保険ですね。

特に大企業に勤務している方の場合、「団体保険」というものがあります。

これは、主に1年ごとに加入する保険ですが、その団体に所属している方が加入できる権利のある保険となります。

多数の方が一括して加入するため、保険料が非常に安くなっています。

世の中にある保険には色々な機能がありますので、安ければ何でも良いというわけではないですが、必要な保障が団体保険で確保できて、月々の保険料を少しでも抑えたいという場合には非常に有効な選択肢の1つになります。

何か上手く活用できることはある?

会社員や公務員の方の場合、先ほどお話ししたように色々と恵まれた複利厚生制度があります。

そして、その中で健康保険料や厚生年金保険料など支払いが発生するものは給与天引きをされています。

実は、この給与天引きという機能は上手く活用するととても強い威力を発揮することができます。

給与天引きをされているもののうち、団体保険など一部を除いては、ご自身では金額をコントロールができない部分でもあります。

でも、毎月いくら天引きされているかということを強く意識しているという方はほとんどいないと思います。

裏を返せば、ほぼ無意識に、そして強制的に毎月お金を支払っているということです。

伊藤
伊藤

ここをうまく活用するのです。

具体的には?

毎月意識して自分で資産形成のお金を確保するということができない方も多いと思います。

そこで、無意識、強制的という特徴を活かして資産形成をすることをお勧めします。

ここでは具体的な特徴は省略しますが、社内預金、財形貯蓄、また、会社によっては確定拠出年金を給与天引きとしてできる場合があります。

この中でも、確定拠出年金は資産形成をしながら節税もできる特徴があります。

上限金額は決まっていますが、掛けたお金を給与所得から控除して税金を計算してくれるのです。

無意識に、強制的に資産形成ができ、ものによってはさらに節税もできるということです。

お勤めの会社内で色々な案内があると思いますが、これを機にじっくり見直してみることをお勧めします。

伊藤
伊藤

今まで見落としていたけど利用していない良いものが見つかるかもしれません。

お金を賢く増やす制度や運用方法について、詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。

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