確定申告についてのご質問です。
去年脱サラして個人事業主として独立をしたため、今年初めて確定申告をすることになります。確定申告については本を読んだりして基本的なことはわかったつもりではいますが、初めてのことなので不安もあります。あと、もしうっかり申告を忘れてしまった場合はどうなってしまうのでしょうか?教えて下さい。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2021年1月18日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
確定申告の期日は?
一般的な所得税の確定申告については、毎年2月16日から3月15日までが確定申告の期間ですが、2021年も同じ期間となっています。
ただ、新型コロナウィルス感染症や災害など影響がある場合には個別の状況によっては延長措置も設けられています。
詳細は国税庁のHPに載っていますので気になる方は参照下さい。
なお、例えば医療費控除やふるさと納税などの申告で税金の還付を受けるだけの場合は、先ほどの期間外でも申告ができますので、該当する方で早めに還付金が欲しいという場合は2月15日より前でも申告可能です。
確定申告が必要な人は?
主に個人事業主や投資で利益を得た人、また、会社員でも収入が2000万円を超えたり給与や退職所得以外で20万円を超える所得がある人などが該当します。
また、先ほどの還付金を受けられるものがあり、それを受け取りたいという人も何もしないと受け取れませんので必要になります。
その他にもいくつかのパターンがありますが、詳しくは国税庁のHPを参照頂くと良いです。
確定申告の方法は?
方法は3つあります。
- インターネットによるWEB申告
- 税務署への郵送
- 税務署へに持参
インターネットによるWEB申告
1つ目はインターネットによるWEB申告です。
国税庁が運営するe-TaxのWEBページで申告書を作成し、そのまま送信する方法です。
税務署に出向かずに済むため便利です。
税務署への郵送
2つ目は税務署への郵送です。
確定申告書は国税庁のホームページからダウンロードして印刷して使用するほか、e-Taxを利用して作成したものを印刷する方法、税務署や関係機関で用紙を入手しそれに記入するという方法があります。
税務署へに持参
3つ目は税務署へに持参です。
住所地の所轄税務署の受付窓口に直接提出する方法です。
ご自身の控えに税務署の受付印が欲しい場合など利用します。
なお、税務署以外にも一部の文化会館等の公的な施設でも受け付けています。
具体的な場所は国税庁のHPに載っていますので参考にして下さい。
期限内に確定申告を忘れたらどうなる?
まず、忘れたことに気づいたらすぐに提出するということですね。期限を過ぎてしまうと期限後申告として取り扱われますが、それでも提出したかしていないかで運命が大きく違ってきます。
期限後申告の場合、元々定められていた期限を過ぎていますので、本来の税金に加え、所定の計算で算出される延滞税が加算されますが、申告内容に問題がなければ最悪これだけ済みます。
ところが、無申告で税務署の調査によってそれが発覚した場合、無申告加算税や延滞税のペナルティも重くなります。
確定申告はしたけど申告漏れがあった場合はどうなる?
期限内に申告を済ませても後から申告漏れが発覚することもあるかもしれません。この場合は速やかに訂正しましょう。
収めるべき税金を少なく申告していた場合は「修正申告」、逆に多く申告していた場合は「更生の請求」という手続きが必要になります。
更生の請求については多く納めてしまっているため、自分から手続きをしないと勝手には還付は受けられません。
一方、少なく申告していた場合で修正申告をしない場合、先ほどの無申告と同じく税務署の調査によりそれが発覚した際は過少申告加算税や重加算税などのペナルティを受ける場合があります。
あと、今回は新型コロナウィルス感染症の影響で特に事業主の方で持続化給付金等の受給をされている場合はその分の申告も漏れがないように注意が必要ですね。
納めるべきものはしっかり納めることが大切
納税は国民の3大義務の1つですし、仮に本来の納税額よりも少なく済ませようとしても、結局後から税務調査により発覚してしまえばより多額の税金を支払うことになってしまいます。
逆に還付を受けられるものは自分で気づいて申告しないと税務署は教えてくれませんので、漏れのないようにしたいですね。
他に気を付けることは?
たまにあるのが、確定申告書は期限までに提出したのに、納付するのを忘れて期限が過ぎてから納付するという場合です。
この場合も延滞税がかかってしまいますのでもったいないです。
ちなみに納付方法には税務署の窓口納付のほか、銀行の口座振替、インターネットを利用した納付、クレジットカードでの納付、コンビニや金融機関での納付などがあります。
納付だけ期限が過ぎてしまわないよう、確定申告書の提出と同じタイミングで納付まで済ませると確実ですね。
確定申告や税金について、より詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。