団体信用生命保険とは?加入のメリットや注意点をFPが解説!

団体信用生命保険とは マネー情報

団体信用生命保険についてのご質問です。

マイホームの購入を考えていて、住宅ローンについても色々と調べています。その中で団体信用生命保険という保険の中に金利を上乗せすれば3大疾病の保障もするものがあるようです。医療保険には加入しているのですが、併せて加入しておいた方が良いでしょうか?

伊藤
伊藤

私、伊藤がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年10月1日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

団体信用生命保険とは?

金融機関から住宅ローンを借りる時に付く保険で、全額返済する前に住宅ローンを借りている人が亡くなったり、所定の高度障害になったなど際に、その時点の住宅ローン残高を全て賄ってくれるものです。

伊藤
伊藤

ほとんどの金融機関では加入が借り入れの条件となっています。

ただ、保険料は金利に含まれているという形となりますので、一般的に通常の団体信用生命保険では追加で保険料が発生することはありません。

住宅ローンが残っている間のみの保険

住宅ローンが残っている期間だけの保険ではありますので、一生涯のものではないですが、働き盛りにお亡くなりになってしまった場合などには、住宅ローンは全てなくなり、マイホームはそのまま残すことができますので、とても心強いと思います。

もし、賃貸にお住まいの場合には、そのまま住み続けるとしても家賃が消えることもありませんし、ご自分で別途生命保険に加入していなければ特に何かで賄われることもないですので、そこは大きな違いですね。

団体信用生命保険に3大疾病保障のものもある?

3大疾病は所定のガン、急性心筋梗塞、脳卒中の際に保障されるものです。

これ以外にもガンだけの保障のもの、3大疾病に加え所定の高血圧疾患、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変を加えた7大疾病、7大疾病に所定の慢性膵炎を加えた8大疾病といったようなものも金融機関によってはあります。

伊藤
伊藤

これらの保障は、先ほどの死亡・高度障害のものにプラスされる形となります。

病気が心配な場合は付けた方が良い?

伊藤
伊藤

確かに、保障が手厚ければそれだけ安心かもしれませんね。ただ、考慮すべきこともあります。

3大疾病保障の一般的な保障の場合を見てみますと、ガンは診断された際に適用されますが、上皮内ガンや良性腫瘍などは適用外となります。

急性心筋梗塞や脳卒中は医師に初診の日から60日以上の労働制限が必要な状態が継続したと診断されたり、言語障害、運動失調と診断された場合、その治療を直接の目的として手術をした場合などに適用となります。

ただ、金融機関ごとに団体信用生命保険の引受保険会社が異なり、保険会社によって対象になる基準が異なる場合がありますので、注意が必要です。

保険料は追加でかかる?

通常の団体信用生命保険は借入金利に上乗せはないという形ですが、3大疾病などの上乗せ保障を付加した場合には金利に0.2%、0.3%とといった形で上乗せされます。

参考までに、0.3%上乗せとした場合で、3000万円を期間35年で借りた場合、この上乗せ部分の支払総額は約160万円です。

7大疾病や8大疾病などはさらに上乗せ幅が大きくなるのが一般的です。

伊藤
伊藤

保障が手厚くなればそれだけ上乗せ幅は大きくなります。

当然、上乗せ幅などは金融機関によって違いますので、借入金利と保険料の合計でいくらになるかという視点は必要になります。

医療保険などに入っていればいらない?

伊藤
伊藤

今回の団体信用生命保険の3大疾病保障と一般的な医療保険の保障では、そもそもの目的が違います。

当初何千万円という金額を期間限定で保障するものと、主に一生涯の治療費をカバーするものとの違いです。

例えば、ガンに罹患してしまった場合に、医療保険だけであれば治療費は多少カバーできても、住宅ローンの負担はほとんどカバーできません。

逆に、団体信用生命保険の3大疾病保障を付けていても、住宅ローンはなくなりますが、治療費が出るわけではありません。

それぞれの役割がありますので、そこをしっかりと押さえた上で加入するかしないかを選ぶ必要があります。

団体信用生命保険は途中変更不可

この団体信用生命保険の保障については、一度スタートした保障の形は途中で変更することができません。

伊藤
伊藤

例えば、最初は3大疾病の保障はいらないと思って付けていなかったが、途中で付けたいと思っても保障だけを変えることはできません。

その逆も同様です。

また、それぞれの保障については加入できる上限年齢が決められていることがほとんどです。

補償内容と保険料負担のバランスで考えよう

保険は何十年とかけて付き合っていくものですが、出だしの決断がその後を左右しますので、保障内容と保険料負担のバランスを考慮して決めて頂きたいですね。

伊藤
伊藤

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