生命保険料を安くしたい方からのご質問です。
今、生命保険に加入しています。私は知らなかったのですが、友人が健康でタバコを吸わないから安い保険に加入できたと言っていました。そのような商品があるのでしょうか?教えて下さい。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年6月25日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
タバコを吸う吸わないで安くなる生命保険がある?
そんな生命保険は確かにあります。
ただ、 日本国内には数十社の保険会社がありますが、全ての保険会社で同じような商品があるわけではありません。
生命保険自体は申込手続きをする時に告知書という書類を提出します。
これは主に現在や過去の健康状態や病歴などを申告するものですが、この内容によって保険会社は引き受けするかどうか判断をします。
その上で、一部の保険会社では所定の健康状態をクリアしていたり、タバコを吸わないということを満たすと、それに対する割引制度を設けています。
この保険料率は非喫煙者優良体料率とか非喫煙者健康体料率などと呼ばれています。
所定の健康状態とは?
ほとんどの会社では、身長と体重の関係性から算出される肥満度を表す指数であるBMIと血圧の数値で所定の基準を設けていて、両方満たすとクリアという扱いです。
一般的には、BMIは18以上27以下、血圧は最高139以下、最低89以下を両方満たすしているかどうかです。
ちなみに、BMIは体重(kg)÷身長(m)×身長(m)で算出できます。
ほとんどの保険会社では、14ヶ月以内に受診した健康診断や人間ドックの結果、または、申込時において指定の病院での測定による数値にて判断されます。
タバコを吸っているかどうかはどう判断する?
喫煙の有無ついては1年以内の喫煙がないという申告と、コチニン検査という検査にて判断されます。
コチニン検査とは、喫煙をしてニコチンが体内に入って代謝される物質がコチニンとなるのですが、それが検出されるかどうかを見る検査です。
綿棒をもう少し大きくしたようなものに唾液を含ませる検査キットで実施します。
健康状態とタバコの検査をクリアすれば良い?
これで第1関門は突破ですが、第2関門があります。
第2関門は先ほどお話しした告知書で申告された内容によります。
ここに関しては各保険会社で多少査定の基準が異なりますので一概には言えませんが、余程の持病や病歴がなく、一般的に生命保険に加入できる内容であればクリアできるものです。
なお、先ほどのBMIと血圧の数値と喫煙の有無については、保険会社によってこの2つが満たさなければ割引が適用されない場合と、片方を満たすだけでも割引率は減少するものの割引制度自体は適用されるものがあります。
健康でタバコを吸っていなければいけそうですね?
一番良い割引が適用される可能性は高そうです。
もし、現在加入している生命保険がこういった割引を適用されていないようでしたら、見直しをすることで保険料を下げられる可能性がありそうです。
また、何年か前に加入した時にはタバコを吸っていて適用できなかったという人も、現在禁煙しているようであれば、多少年齢が上がっていても保険料が安くなる可能性があります。
最近では医療保険でも一部の保険会社でこのような割引を導入してきていますので、今後ますます広がっていく可能性は高いと考えられます。
この割引以外で保険料が安くなる方法はない?
実は、保険料が下がるという点でタイムリーな話題があります。
保険会社が生命保険料を計算するために用いられるもので、日本アクチュアリー協会が算定する標準生命表というものがあります。
これには男女別、年齢別に生存数、死亡数、死亡率、平均余命などが統計学、確率論をもとに予想されています。
これが2018年度になって11年ぶりに改訂されました。
改訂の細かい内容は省きますが、これまでよりも長生きになったという内容になっています。
これにより、多くの保険会社で定期保険や収入保障保険といった期間限定の死亡保険商品の保険料が少なくとも1~2割程度は下がりました。
通常は同じ商品であれば年齢が上がれば保険料も上がるのですが、この種の商品であれば、数年前に加入したものでも見直せば安くなる可能性が高いです。
先ほどの割引も含めて良い条件が重なれば、より一層安い保険料で保障を確保できそうですね。
生命保険やお金に関するお悩みでお困りであれば、小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。