住宅ローンのボーナス払いについてのご質問です。
マイホームを購入しようと思い、どんな家が良いかな?と思いながら住宅業者めぐりをしています。それと併せて住宅ローンについても色々調べたり話を聞いたりしていますが、返済方法で悩んでいます。我が家は夏と冬にボーナスが出るのでボーナス返済を利用した方が良いのか悩んでいます。どうしたら良いか教えて欲しいです。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2021年5月10日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
マイホームに必要な木材が2021年入手困難に
いわゆるウッドショックとも呼ばれていますね。
アメリカから広がったと言われており、新型コロナウィルス感染拡大により、郊外への移住や一戸建て需要が高まり、新築やリノベーション需要が急増し、木材価格が高騰しているようです。
また、外国産木材のコストも高くなり、輸入量も減って品薄になっているため、日本国内においても従来の価格で同じレベルの住宅を建てることが困難になってきているようです。
マイホームを購入したい人は依然多い
みなさん結婚、出産、子供の進学時期など色々なイベントやきっかけで検討し始めますので、そのタイミングが今ということであれば、マイホームを検討しても不思議ではないですね。
マイホーム購入で、住宅ローンを利用する人も多い
一般的には数千万円規模の買い物ということになりますので、それを自己資金で全て支払うというケースは難しいですし少ないですね。
住宅ローンを利用しないとほとんどの人はマイホームを購入できない状況です。
ボーナス返済は利用する人は多い?
利用する人はいますが、徐々に減っている傾向にありますね。
一般的にボーナス返済は半年に1回のペースで多めの金額の返済をするものです。
公務員や会社員の方でボーナス支給があるという人が利用していることが多いです。
ボーナス返済は利用した方が良い?
できれば利用はしない方が良いです。
まず前提として、ボーナスは毎月の給料以上に勤務先の業績による部分が大きく、仮に業績が悪いなどでボーナスが支給されないあるいは想定より減額されるということも考えられます。
もしボーナスが支給されなければ、それを当てに設定していたボーナス返済分を約束通りに返済できなくなる可能性が高くなります。
毎月の返済のみの場合よりも支払う利息の総額が増えてしまいます。
利息は残高に応じて計算されますが、ボーナス返済部分は半年ごとにしか残高が減らないため、残高が半年間ごとに据え置きとなり、その分負担する利息も増えることになります。
ボーナス返済を利用するメリットはある?
ボーナス返済を利用することで、確かに毎月の返済額は少なくなり、一見楽になるように見えます。
しかし、それはボーナス月に支払いをしわ寄せさせただけで、決して得をしているわけではありません。
先ほどもお伝えしましたが、そもそも利息の支払いも増えることになるため、経済的に得をするということはなさそうです。
もちろん、ボーナス返済という制度がある以上、利用するかどうかは本人の自由です。
もし利用するという場合は、借りている人以外に世帯でしっかりとした収入がある人がいるなど、仮にボーナスが支給されないことがあっても問題なく家計が回るという状況が見込めるかをしっかり把握しておく必要はあります。
他になにか注意点は?
先ほどもお伝えしましたが、ボーナスは必ずもらえるものではなく、勤務先の業績等によっては全く支給されないということも十分に想定されます。
必ずもらえるものとして住宅ローンの返済計画を立ててしまうと、いざ支給されないあるいは大幅に減額されて支給といった時に、よほどの貯蓄があるとか、世帯で他にしっかりとした収入がある人がいるなどの状況がないと返済できないという事態に陥ることが想定されます。
もし、返済できずに完全にお手上げになった場合、抵当権といういわゆる担保の権利を行使され、最終的にはマイホームを手放さなければならなくなってしまいます。
不幸になろうと思ってマイホームを購入する人はいないと思いますが、無計画に購入してしまうことは結果として不幸を招き入れてしまうことも十分に考えられます。
しっかりと計画を立てて進めて頂きたいですね。
住宅ローンについて、詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。