不動産投資についてのご質問です。
私の知人が不動産収入で結構いい思いをしているという話を聞きました。私も前々から不動産投資に興味を持っています。
それなりにまとまったお金も必要だと思うのですが、手軽に始められる方法など何かあれば教えて下さい。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2018年4月16日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
不動産収入ってアパート経営のこと?
一般的に皆さんがイメージされるのはそうだと思います。
大家さんとして、いくつかのアパートを所有して毎月家賃収入が入ってくるイメージではないでしょうか。
きっと、皆さんの周りにもそのような大家さんが少なからずいらっしゃると思います。
アパート以外にも、ビルであったり、駐車場なんかも同じように不動産収入として一般的ですね。
不動産投資は結構お金がかかるのでは?
例えば、アパート経営をしようと思った場合、新築であれば建物の建築費用であったり、土地から購入する場合は土地の資金も必要になるため、数千万円~数億円はかかってくるのは一般的です。
中古の物件を購入するのであれば、その時の土地と建物の評価に応じた金額で取得することになりますが、それでも小さな金額ではありませんし、アパート1棟であればそれなりの金額はします。
ビルに関しても同様で、規模などによってかかるお金も大きくなります。
駐車場は元々土地を持っている人であれば比較的手軽に始められるかもしれませんが、土地から取得となると金額も大きくなります。
金持ちしか不動産投資はできない?
確かに、先ほどお話ししたような一般的なイメージの不動産投資は大きな資金が必要になるため、そう思われるのは当然だと思います。
しかし実は、銀行からお金を借りて不動産投資を行うというケースも多いため、不動産投資をしている皆さん全てが自分のお金で不動産を取得しているわけではないのです。
ただ、銀行も誰にでも簡単にお金を貸してくれるわけでもなく、当然、貸したお金が返ってくるかどうかを審査した上で貸す、貸さないが決まります。
不動産収入の実績があるかどうか、普段仕事をしていればその収入がいくらあるのか、保有している資産はどれくらいあるのか、貸したお金を返すことが見込める物件かなどといったことを見られます。
最近では、シェアハウスへの投資で問題が発生したこともニュースとなりました。
全体的に、不動産投資に対する銀行の融資姿勢も厳しくなってきたといわれており、特に初めて不動産投資をする人には敷居が高くなっている傾向にあります。
初心者でもできる不動産投資は?
実は、先ほどのようにまとまったお金や銀行の審査がなくても不動産投資ができるものがあります。
それは、REIT(リート)というものです。
REITは証券会社通して、多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する金融商品です。購入したREITの値上がり益や分配金が投資家の利益となります。
この仕組みはアメリカで生まれたもので、日本では頭にJAPANのJを入れて、J-REITと呼ばれています。
投資信託の仲間で証券取引所に上場しているもので、1つの商品で複数の不動産へ投資できるというメリットがあります。
J-REITの場合、現状では銘柄によって数万円~数十万円の幅での取引価格となっています。
また、REITの個別の銘柄の複数へ分散投資をするETFというものや、REITに加えて株や債券なども一緒に組み入れた投資信託の商品もあります。
J-REITの注意点は?
J-REITは不動産投資ということで、何となく安定していそうなイメージを持たれる方もいると思いますが、価格に影響を与える様々なリスクがあることも考慮が必要です。
不動産の賃貸市場や売買市場、金利環境、経済情勢などに状況によって賃料収入が減ったり、物件価格が下がることで、価格や分配金が変動する可能性があります。
また、投資対象の不動産が地震や火災などの被災を受けた場合に、価格や分配金が変動する可能性があります。
それから、J-REITは証券取引所に上場しているため、その基準に抵触した場合には上場停止となったりして取引が困難になる可能性があります。
あと、J-REITを運営してる会社が倒産した場合には、残った財産がなければ投資した資金は返ってこない可能性があります。
不動産に限らず投資にリスクは付きものですが、そのリスクをしっかり理解した上でご自身が納得できる投資をして頂きたいですね。
不動産投資について、詳しく知りたい方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。