サブスクについての質問です。
最近、色々な分野で毎月一定額を支払いながらサービスを受けられるというものが増えてきているような気がします。私自身も毎月一定額を支払って音楽を聞けるサービスを利用しています。ただ、それ以外には特にこれといって利用しているものはありません。もし、色々なサービスでもメリットがあるなら利用したいのですが、その判断基準などがありましたら教えてもらいたいです。
私、伊藤がお答えします!
※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2020年9月28日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。
サブスクとは?
正式にはサブスクリプションというものです。先ほどの音楽のサービスのように定額料金を支払うことで、一定期間サービスを利用できる仕組みです。
音楽以外にも、映像、雑誌、書籍などの配信サービスが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
サブスクはどんどん広まっているのですか?
ICT総研の研究によると、サブスクの市場規模は昨年の2019年で約1.1兆円、再来年の2023年には約1.4兆円まで拡大する見通しとなっています。
2019年の内訳でいくと、ファッション、美容、飲食店、教育といった「サービス・健康・教育」の分野で5,000億円強、飲食物の購入や自動車などの「物品購入・レンタル」の分野で2,000億円強、音楽、映像、書籍、ゲームといった「デジタルコンテンツ」の分野で4,000億円強となっています。
この各分野それぞれが拡大傾向にあると見通されています。
具体的なサービス内容は
いくつか挙げてみたいと思います。
出張料理作り置きサービス
毎日の食事作りをサポートしてくれる、料理家による出張料理作り置きサービスです。
あるサービスでは、月額13,600円から約16食分の食事を月2回作ってもらうことができ、献立に合わせて「買い物代行」を依頼することも可能です。
「野菜多め」「たんぱく質を摂りたい」などリクエストをしておけば、栄養バランスに配慮した食事をとることができますね。
最新家電の利用サービス
あるイギリスの家電メーカーのサブスクでは、月額1,000円からコードレスの掃除機を利用可能で、3年ごとに新しい製品に交換できるため、3年ごとに36,000円で掃除機を買い換えができると考えることができます。
また、あるアメリカの家電メーカーのサブスクでは、月額1,200円から人気のロボット掃除機が利用可能です。
洋服のレンタルサービス
「TPOに合わせて洋服を借りられるサービス」があります。
女性ですと、子どもが産まれて着る服が変わったという人も多いと思いますが、子育て中に使い回す洋服は、サブスクでレンタルするのも1つの手です。
料金は、企業やプランによって異なりますが、一度に3〜5点借りられて、月額5,800円程度です。
新品の洋服が届き、返却時には洗濯する必要はありません。
子どもの入学式や卒業式、運動会や遠足といったイベントなど、使用頻度の低い洋服をTPOに合わせてレンタルすれば、洋服代を節約できますね。
毎月ワイシャツが20着届くサービス
毎月ワイシャツが20着届くサービスもあります。
ワイシャツのアイロンがけが負担になっている人にはオススメです。
あるサービスでは月初めに20着のワイシャツが届くのですが、1着あたり640円でシャキッとアイロンがかかったワイシャツを利用できます。
これを利用すれば家事の負担がグッと減るでしょう。
あと、身近なところですと、「自動車を3年ごとに乗り換えられるサービス」があります。
自動車のサブスクもある
大手自動車メーカーが展開しているサブスクでは、月額32,000円から自動車を利用でき、3年ごとに新車に乗り換えることができます。家族構成やライフスタイルの変化に合わせて乗り換えられるので便利ですね。
料金は、コンパクト・ミニバンなら月額32,780円からで、月額の料金には、任意保険やメンテナンス代も含まれています。
サブスクの利用はお得
利用することのメリットとデメリットをまとめてみたいと思います。
サブスクのメリット
まず、メリットですが、家族で共有すればお得になりますね。
サービスの規定範囲内であれば、1つのアカウントを家族で共有できるプランもあるため、1人あたりの月額料金がおトクになるのでチェックしておくと良いですね。
また、利用するサービスによっては家事の負担を減らして、空いた時間を有効に活用できるということも考えられます。
それから、物を増やさずにスッキリと暮らせるということも挙げられます。
例えば、お子さんがいる家庭の場合、成長と共に色々な物が増えますが、サブスクを利用すればストックを増やすことなく、クローゼットもスッキリします。
あとは家計管理がしやすいですね。
毎月定額ということですので、支出が変動することがないため把握がしやすいです。
サブスクのデメリットは?
まず、利用しなくても料金がかかるということです。
必要だと思って利用を開始したものの、場合によっては不要になる状況も出てくるかもしれません。
ただ、利用の有無に関わらず、契約期間中は一定の金額がかかるので、利用しなければ費用がムダになります。
また、サービスによっては利用したいコンテンツや気に入る商品が利用できない可能性もあります。
あと、そもそも購入した方が得という場合も考えられます。
例えば、家電や洋服の場合、1つのものをできるだけ長く使いたいという人は、商品を購入した方が安く済むケースも考えられます。
また、出産、子どもの進学などによって家族のライフスタイルが変われば、当然、利用したいサブスクも変わることも想定されます。
サブスクは良いサービスであると同時に、場合によってはムダになる可能性も考えられます。
無料のお試し期間を設けているサービスも多いですので、利用する場合は納得のいくサービスかどうか試してから始めた方が良いかもしれませんね。
毎日のお金の使い方や資産の管理について、悩み事があれば小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。