資格はどう選ぶべき?おすすめの資格をFPが解説

資格どう選ぶ? マネー情報

資格取得について、30代主婦の方からのご質問です。

現在は専業主婦ですが、あと2〜3年で子育ても一段落付くので仕事を始めようと考えています。結婚前は民間の会社で経理をしていたのですが、特に資格などを持っている訳ではなく有利な条件での職探しは難しいかなと感じます。
今後のことを考えてこの機会に何か資格を取得しようと思っていますが、職探しや今後の人生に役立つような資格ってどんなものがあるのでしょうか?自分で調べてみたのですが、種類が多すぎてよく分かりませんでしたのでお勧めのものなど教えていただけると助かります

私、小宇佐がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2021年8月16日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

資格取得はどう考えればよい?

小宇佐
小宇佐

まず資格には「業務独占の資格」と「名称独占の資格」があることを知っておいたほうが良いです。

業務独占と言うのはその資格を持っていなければ業務を一切行えないような仕事、例を上げると医師や看護師、弁護士、税理士などです。

名称独占と言うのはその資格を持っていないと名乗ることは出来ないけど、その業務自体は必ずしも行えない訳ではない仕事、例えば介護福祉士や調理師、栄養士、保育士などがこれに当たります。

資格としては業務独占の資格の方が有利なものとなりますが、その分資格取得ための難易度も上がってきます。

では独占(専任)業務がない資格はダメなのかと言うと、当然そんなことはなく「能力や知識の証明」となります。

法律で決められている独占業務でなくても、企業内の人事規定などで必要とされている資格も多くあります。

何を基準にすればよい?

資格選びに当たって失敗しないためには「目的」をしっかりと考えることです。一般的な資格取得の目的は、例えば

  • 今の仕事で活かすため
  • 転職に有利になるため
  • 独立開業、起業するため
  • 生活を豊かにするため

などが考えられます。

小宇佐
小宇佐

自分で独立や起業するには、やはり独占業務がある資格の方が有効ですが、会社に所属して資格を活かす場合にはそうとも限りません。

質問者の方は、転職(就職)が目的ですので、2つの切り口が考えられます。

ひとつは、自分が得意とする分野の資格を目指すことです。

例えば、もともと経理をされていたのであれば、数字が得意かもしれませんので簿記検定でも良いですし、パソコンが得意であればIT系の資格も今は重宝されます。

IT系の資格も様々あり、国家資格であるITパスポート(旧シスアド・PC操作や情報処理関連資格)のような総合的なものの他に、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)のような特定のソフト(アプリ)を使いこなせる証明となる資格も高い評価に繋がります。

もうひとつの切り口は?

小宇佐
小宇佐

もうひとつは、働きたい業界や会社が必要としている資格を取ることです。

重複しますが、経理事務を募集している場合は、資格が無いよりも簿記検定を持っている人の方が有利に見られるでしょうし、語学力を求められるのであれば「英語を話せます」と言うよりは「TOEICで〇〇点取ってます」と言う方が能力を明確に示すことが出来ます。

また、ある業務を行う場合には、その資格を持っている人がその会社や事業所に必要、というものもあります。

例えば、不動産売買などの宅建業務では、事務所ごとに「業務に従事する者5名に1名以上の割合」で宅建士の有資格者が必要ですし、住宅ローンなどを扱う貸金業を行う場合は営業所や事務所ごとに50人に1人以上の貸金業務取扱主任者という資格所有者が必要となります。

こう言った資格は、有資格者の方が退職したり転勤したりする場合に備えて規定人数以上の資格者を会社として確保しておく必要があるので、転職・就職では重宝される場合が多いと思います。

働いてみたい業界で、こう言った資格があるかどうかを調べてみて、先行して資格を取っておくと有利になりますよね。

行きたい業界が絞れていない場合で、今オススメの資格は?

あくまで一般的なお話であれば、簿記検定やファイナンシャルプランナーなどは、難易度がそれほど高くなく基礎的な素養として自分の暮らしなどにも役立つので取ってみると良いと思います。

またパソコンがよほど苦手でなければ、先程お話したMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)もオススメです。

と言うのも、MOSはITスキルというよりは、あらゆるビジネスシーンで活用できるパソコンスキルや事務能力を証明することができるので、業種・業界問わず、大変重宝される資格であるためです。

難易度も他のIT系の資格より比較的易しいものになりますので、時間があるときに頑張って取得しておくと今後もずっと活かせるスキルとなるのでは無いかと思います。

「一般の中小企業に再就職するイメージ」でお伝えしましたが、まずは、自分の得意分野、特技・趣味が活かせるものが無いか、と言う考えで探してみるとより自分に合った資格が見つかるかもしれません。

小宇佐
小宇佐

「自分の得意とすること」「働きたい業界」「資格取得の難易度」を基準にして探してみてください。

お金や資産運用についてのご相談は小宇佐・針田FP事務所にお任せください。

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小宇佐 拓宏

小宇佐・針田FP事務所代表ファイナンシャルプランナー。住宅マネープランナー協会代表。2001年早稲田大学人間科学部卒業後、マンションデベロッパー・損保系大手生命保険会社での経験を経て2010年小宇佐FP事務所として独立。2011年小宇佐・針田FP事務所に名称変更専門分野は投資・運用。自らもFXや米国株投資を積極的に行う。

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