コロナ保険とは?内容や加入するべき人、注意点をFPが解説します

コロナ保険とは?内容や加入するべき人、注意点をFPが解説します マネー情報

共働きのご夫婦の方からの質問です。

我が家は共働き夫婦で、以前は二人とも毎日普通に出勤して働いておりましたが、新型コロナの影響で生活様式は一変しました。
私は基本的には在宅勤務、夫は電車通勤を減らして、自転車もしくは車で通勤しています。
以前より残業が減り収入も減りました。
そんな中で、つい先日、コロナ保険が発売開始というニュースを見ました。
興味はあるのですが、もともと収入が以前より減っている身です。
自分達が以前から加入している保険もありますし、あらたに費用負担をするのもあまり気が進みません。
いまでも十分な備えを持っているのか、不足しているのか、必要かどうかの判断が付かず悩んでおります、教えてください。

針田
針田

私、針田がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2020年9月7日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

コロナ保険の内容

針田
針田

太陽生命という生命保険会社が販売開始した医療保険がニュースになりました。

医療保険というのは、ご存知の方も多いと思いますが、病気怪我で入院した時や手術をしたときに保険金を受け取れる商品です。

入院1日あたり1万円×日数分とか、手術1回あたり10~40万円とか、よくCMでも耳にする分野の保険です。

ただ、病院での入院日数は、昔と比べて短くなっています。ガンでも2週間ほどです。

多くの保険金は受け取れない?

針田
針田

ここ2~3年で、一部の保険会社では「入院一時金」というオプションを、医療保険に付けられるようになってきました。

入院したら10万円とか20万円といったまとまったお金(一時金といいます)を、先程の1日あたり1万円とは別に支払われるというものです。

そして今回ご質問にあったコロナ保険というのは、コロナをはじめとする所定の感染症が原因での入院については、この入院一時金を倍額払いますよ、という内容です。

つまり、入院一時金のオプションを10万円付けている人ならコロナ入院の時は20万円に、20万円付けていた人なら40万円に、ということですね。

そこそこ大きい金額ですので、人によっては有ると良い備えかもしれません。

新型コロナの治療費は公費負担となり無料

針田
針田

はい、新型コロナは感染症法2類相当に分類されていますので、自主的なPCR検査に限り1回3万円程の自己負担は発生しますが、それを除けば原則無料です。

入院中の治療費はもちろんですが、政府承認のレムデジビルや治験中のアビガンなどの投与についても、患者負担は無いです。

入院中の室料(差額ベッド代)についても、6人以上の大部屋はもともと無料ですが、それ以下の本来有料の部屋(例えば個室)であっても、病院が必要とみなした配置であれば無料です。

患者本人が希望して個室に入る時には、有料となる場合もあるようですが。食費についても、病院食は1食460円ですがこれも公費負担ですね。

ホテルでの療養についても、感染症法とは別に予算が組まれていますので、公費負担の対象です。

自己負担があるとすればテレビのカードや、ホテルだとタオルやクリーニングという細々した費用負担はありますが。

そういう点においては、先程のコロナ保険が無くても、費用負担のことだけいえば、そんなに大きな心配はいらないと思います。

ただし個人事業主の方は、そうでもないと思います。

個人事業主の場合、社会保障が無いため収入が減る

針田
針田

個人事業主の方が、コロナで入院することで働けなくなると、当然その期間中の収入は減ります。

また完治して退院しても、風評被害等のリスクがあってすぐに事業の再開とはいかない、ということも考えられます。

会社員の方でも残業等が無くなって収入が減るということはあると思いますが、個人事業主はその落差が何倍も大きいです。

よってそのような方は、ご自身が事業を休業することになった時の収入の補填をしてくれる保険というのは必要かもしれません。

先程のコロナ保険で、コロナ入院時に40万円が受け取れるなら、収入の補填という意味で役に立つでしょうね。

他にも、大手の損害保険会社の多くが扱う「休業補償保険(所得補償保険)」という保険がありますが、病気怪我で7日以上仕事ができない状態になった時に、仕事復帰できるまでの最長2年間、自分で設定した保険金を毎月受けれるというのもあります。

他にも事業用の火災保険のオプションで、店舗内でコロナが発生して休業することになったら一時金が払われるものもあります。

個人事業主にもいろんな業種や働き方がありますから、自分に合った備えというものがあります。

個人事業主以外で注意することはある?

針田
針田

会社員の人でも、例えば電車通勤を止めて、車通勤もしくは自転車通勤に変えた方も多いんじゃないでしょうか?

例えば車通勤に変えた方、ご自身の自動車保険の使用目的が、「日常レジャー使用」のままになっていませんか?

1ヶ月の間で半分以上を通勤に使うのであれば、使用目的を「通勤通学使用」に変更しないと、いざ事故をしたときに保険の対象にならない場合があります。

次に自転車通勤に変えた方、賠償責任保険に加入していますか?自転車で人とぶつかって死傷させた場合、数千万円の賠償をしないといけないことがあります。

過去には9000万円以上の賠償命令が出た事案もありますので、賠償責任保険が無いと大変なことになります。

そして、その従業員を抱える会社の経営者の方、使用者責任というのをご存知ですか?

通勤や帰宅途中の事故は、業務中の事故とみなされますので、従業員がそのような事故を起こしてしまい、被害者に十分な補償がされない場合は、使用者責任ということで会社側が責任を負うこともあります。

ご自身の会社の従業員が加入している保険の内容確認と、もし使用者責任を問われた場合の備えとして、会社で加入している保険でカバーできるものがあるかの確認が必要です。

将来起こるリスクを予見して、それに備えることを、リスクマネジメントやリスクファイナンシングと言います。詳しく知りたい方、お悩みの方は小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。

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