ボーナスは車と家の繰上返済のどちらに使うべき?判断方法をFPが解説

ボーナスの 使い方 マネー情報

車の税金と、ボーナスの使い道についてのご相談です。

我が家は夫婦共働きで、来月にはお互い冬のボーナスが入ってきます。
その使い道について、車の買い替えか、住宅ローンの繰上げ返済か、で悩んでいます。
車は購入して12年ほど乗っており、まだまだ乗れるのですが、夫が言うには税金が来年から上がるから買い換えたほうが良いのでは?とのこと。
車にかかる税金がどんなものかが分かりませんが、増税されるのですか?
いっぽう住宅ローンはまだ25年ほど残っているので、このままいくと定年後もローンが残ります。
どうしたらよいでしょうか。

針田
針田

私、針田がお答えします!

※CBCラジオ「北野誠のズバリ」で2017年11月13日放送されたテーマを記事にしております。
※ラジオ出演時のFPと本記事で解説するFPが異なる場合があります。ご了承ください。
※ラジオ放送時の法律・税制に基づいておりますので、記事閲覧時と異なる場合があります。ご了承ください。

車にはどんな税金がかかる?

自動車には、自動車取得税、自動車税、自動車重量税という税金があります。

自動車取得税というのは車の購入時にかかる税金で、取得価格が50万円を超える場合に発生します。

軽自動車なら取得価格の2%、普通車なら3%が適用されます。

針田
針田

一度きりの税金ではありますが、そもそも私達は車を購入する際に消費税を払っていますので、これでは取得税と二重課税だということで、今後廃止が検討されています。

次に自動車税というのは、毎年4月1日時点で車を所有している場合に、その車の排気量に応じた税の請求があります。

金額は7段階に分かれるのですが、例えば軽自動車なら10,800円、小型車なら34,500円、ファミリーカーのように大きな車なら45,000円という金額です。

毎年春に必ずやって来る請求ですから、これが家計には一番痛い出費ですね。

そして最後に自動車重量税についてですが、これは車の重さによって請求額が代わる税金です。

これも毎年発生する税金なのですが、車検の際に次の車検までの分をまとめて、つまり2年分支払います。

金額は、軽自動車なら2年分で一律6,600円、普通車は0.5トン重くなるごとに増額されるのですが、例えば小型車なら24,600円、ファミリーカーなら41,000円です。

新車の購入時には、エコカー減税といった軽減措置も用意されています。

針田
針田

以上が車を所有することで負担する税金ですが、このうち自動車税と自動車重量税が、初度登録をしてから13年を超えた車については、増税されます。

新車登録から一定年数を経過して環境への負荷が大きくなった車に対しては、自動車税や自動車重量税を重くする、環境配慮型税制と言われています。

針田
針田

長く大切に乗っているのだから、そのほうが環境に配慮してるはずで、増税するなんておかしいな、とも思いますが。

初度登録から13年を超えると、自動車税と重量税はどう変わる

自動車税については、軽自動車は20%、普通車は一律15%の増加です。

重量税は、軽自動車が20%、普通車が一律39%の増加です。

率で見ると結構な増税ですが、金額で見ると、軽自動車の場合は自動車税と重量税の合計で1年あたり2,600円の増加、小型車は9,900円の増加、ファミリーカーなら14,700円の増加になります。

ものすごく負担が増えるというわけではないと思いますので、この増税があるから13年目で車を買い替えるというのは非効率な気がします。

あくまでも車の状態が悪くて修理代がかかるとか、サイズが足らなくなってきたなどの理由で買い替えが必要だとか、

針田
針田

そういう状況なのであれば、買い替えを検討すると良いと思います。

住宅ローンの繰上げ返済にお金を使うと、どのくらいお得になる?

繰上げ返済をすることで、ローンの借入期間を短くしたり、毎月の支払額を減らすことができ、結果的に利息の支払いが減ることになります。

つまり借入金額や金利、残りの残存期間にもよって、どのくらいお得になるか、つまり利息の負担がどのくらい減るか、というのは変わってきます。

仮に3000万円を35年ローン、金利は2%で借りた方が、今回のご相談者のように残り25年残っている状態、つまり購入してから10年目に繰上げ返済をするとします。

繰上げ返済をする金額については、車の購入と迷うくらいですから、300万円を投入すると仮定しますね。

あとは、この300万円をもって、ローンの期間を縮める方に使うのか、もしくは毎月の支払額を減らす方に使うのかで結果は変わってきます。

例えばローンの期間を縮めるのであれば、35年ローンが31年ローンになります。

これにより結果的に払わなくてよくなる利息が175 円となります。

いっぽう毎月の支払いを減らすほうに300万円使うのであれば、毎月の支払いが99,378円から86,630円に下がります。

これにより結果的に払わなくてよくなる利息が81万円となります。

期間を縮めるほうが倍ほどお得になることが分かりますね。

針田
針田

いずれにしても300万円を投入することで81万もしくは175万円の将来の負担が減るわけです。

300万円の車をローンで購入するとどのくらい利息を払うことになるの?

300万円の車をフルローンで金利3%5年ローンで借りたとしても、利息の負担は合計23万円です。

よって費用対効果だけでいえば、住宅ローンの繰上げ返済に300万円を投入したほうが良いといえますね。

ただ損得だけで計算して果たしてよいのかということもあります。

フルローンで借りるということは、毎月の負担が53,906円増えてしまいます。

これにより家計が毎月苦しくなるようでしたら、ローンを組むのは正しいのかというと疑問が残ります。

また、住宅ローンには団体信用生命保険というものがあり、死亡や高度障害になるとローンはゼロになりますし、オプションをつけているとガンになってもローンがゼロになります。

繰り上げ返済を頑張った後にこのような事態になると、あの頑張りは無駄だったということにもなります。

針田
針田

専門家にも相談しながら、総合的に判断して頂きたいですね。

お金について、お困りごとがあれば小宇佐・針田FP事務所にご相談ください。

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